300枚作ってわかった、売れる看板の共通点
キッチンカー経営のリアル #6
同じ商品。
同じ価格。
それなのに、隣のキッチンカーばかり売れていく。
そんな経験があります。
当時の私は、「商品には自信がある」と思っていました。
でも実際に負けていたのは、商品でなく、メニュー看板です。
開業してからこれまでに作ったPOPは、マイナーチェンジも含めると300枚を超えています。
最初の頃は、すべてデザイナーさんにお願いしていました。単純にそういうものだと思っていたからです。ただ、
営業を続けるうちに悩みも出てきました。
「ちょっと試してみたいメニューがある」
「写真だけ差し替えたい」
「価格やコピーを少し変えたい」
そんな小さな修正でも、依頼や確認のやり取りが発生します。もちろん費用もかかります。
そんな時に登場してきたのがAIでした。
今ではAIも活用しながら、自分でPOPを作ることが増えています。もちろん、デザインの完成度だけで見ればプロには及びません。それでも現場で感じるのは、
売れるPOPに必要なのは、必ずしも高度なデザイン技術ではないということです。
お客様がどこを見るのか。何に反応するのか。どんな情報が目に入り、どんな情報は見られないのか。
そのポイントを押さえるだけで、素人でも必要な売上を立てるPOPは作れます。
今回は、そんな私が現場で学んだ看板作りについて書いてみます。
完全に負けた、夏のある日
今でも忘れられない出来事があります。
浅草のお祭りに出店した日のことです。
9月とはいえ、まだまだ暑い日でした。
売れるのは間違いなく、かき氷。
当店はピンク色の車体で、スイーツのイメージも伝わりやすいデザインです。
かき氷にも自信がありました。
現場選び、メニュー選び、食材準備。ここまで売れるシナリオどおり!正直、かなり売れると思っていました。
ところが結果は、隣のキッチンカーに完敗。
しかも相手は、お好み焼き屋さんでした。
子どもたちは私の車の前を通り過ぎて、隣へ駆け寄っていきます。お母さんたちもつられて、「ここでいいか」という感じで、そのまま列に並ぶ。
価格は同じ(600円)。
商品も同じ(ふわふわかき氷)。
見た目も同じ。
味を食べ比べたわけでもありません。
それなのに、お客様は明らかに隣を選んでいました。
しばらく観察していて気づいたのは、POPの差です。
隣のお店は、とにかく大きい。
看板が大きい。
写真が大きい。
遠くからでも何を売っているのかすぐ分かる。
子どもが思わず反応するような見せ方になっていました。
一方、私の店はA1サイズを1枚と、旗が1枚。当時は十分大きいと思っていました。
でも結果は惨敗。。。
野外イベントでは、とにかく大きいが正義です。
この経験から、
「売れる看板」と「デザインが綺麗な看板」は別物だと考えるようになりました。
キッチンカーの看板は、読むものではなく見るもの
キッチンカーの現場では、多くのお客様が歩きながら商品を探しています。
立ち止まって説明文を読む人はほとんどいません。
まず見ているのは、
「何を売っているか」
です。
かき氷なのか。
チュロスなのか。
レモネードなのか。
その判断は数秒で終わります。
だから私は「伝わりやすさ」を最優先しています。
私がPOP作りで意識している5つのこと
① サイズは大きく
POPを印刷する時のサイズは、どんなに小さくてもA3~です。
メイン商品ならA1以上。
これが基本だと思っています。
キッチンカーの看板は近くで見るものではありません。遠くから認識されて初めて意味があります。野外イベントでは特に、「ちょっと大きすぎるかな」くらいがちょうど良いです。
② 商品写真は大きく
商品写真はキャンバスの40-50%。
これを意識しています。両端が切れても構いません。
文字より写真。
説明より写真。
お客様は文章より先に画像を見ています。写真を大きくするだけで反応は変わります。
③ 背景色は商品のイメージに寄せる
背景色も重要です。
いちごなら赤。ブルーベリーなら青や紫。レモンなら黄色。
商品を見た瞬間に味のイメージが伝わる色を選びます。
迷ったら黒。
野外で黒背景は、商品が映えやすく、高級感も出しやすいので失敗が少ないです。
④ 値段は入れない
これは賛否あると思います。
多くのキッチンカーでは価格を大きく表示しています。
でも私は基本的に印刷しません。
後から手書きで入れます。
理由はキッチンカー特有で、現場によって価格を変えることがあるからです。
この考え方については長くなるので、また別の記事で詳しく書こうと思います。
⑤ 文字は少なく
これが一番大事かもしれません。
大カテゴリー。
特徴を一言。
コピーを入れるなら一文だけ。
それ以上は読まれません。
たとえば、
「自家製レモネード」
「無農薬レモン使用」
これだけで十分です。
間違っても、あなたの想い入れを2行3行と詰め込んではいけません。
説明を増やすほど伝わるわけではなく、野外の出店では、むしろ情報を減らした方が伝わることが多いです。
AI時代だからこそ、現場感覚が武器になる
最近はキッチンカー業界でも、AIでPOPを作る人が増えてきました。
私自身もかなり活用しています。
以前なら1つ数万円かかっていたデザインが、月額数千円で作り放題の時代です。
本当に便利になりました。
ただ、注意も必要だと感じています。
AIが作ってくれるのは、「それっぽいデザイン」です。
売れるかどうかは別の話。
お客様がどこを見るのか。何に反応するのか。どこで立ち止まるのか。
これは現場でしか学べません。
そして、それは現場に立っている本人しか分からないことです。
お客様を観察することはとても大切です。
まとめ
キッチンカーにとって、看板は現場営業マンです。
どれだけ美味しい商品でも、どれだけこだわっていても、伝わらなければ存在しないのと同じです。
次の出店前に、一度自分の看板を10メートル離れた場所から見てみてください。
何を売っているのか分かるか。
写真は十分大きいか。
文字は多すぎないか。
もし少しでも分かりにくいと感じたら、改善できる余地があるかもしれません。
私自身、今でも季節ごとに修正を続けています。
次回は、
「なぜ私は看板に価格を入れないのか」
について書いてみます。
キッチンカーでは、同じ商品でも出店場所によって価格を変えることがあります。
その考え方や実際の運用についても紹介する予定です。
興味がある方は、ぜひ登録してお待ちください。




これは他のポスター作るのにもめっちゃ役立つ内容ですね🥞
ありがとうございました♪参考になります😊
自分の米や野菜を売るときも、ついつい小難しく説明したくなっちゃうけど、本当に必要なのは「とにかく美味い!」が数秒で伝わるかどうかですね😽
勉強になりました!ありがとうございます🙇